本当に充実した・・・というか、オマエいったい何やってんだ!というお叱りを受けそうな日でした。
最初に謝ります。スマンです!
早朝、テルアビブのホテルを出て、以前からずっと尋ねたかった場所に立ち寄りました。そこは、
ヘブロン
はい、外務省から避難勧告の出ている最も危険な場所です。
でも、そこには旧約聖書に記されたアブラハム、彼の妻サラ、レベッカ、息子アイザックらが眠っている。マクベラの洞窟があり、有史以来と言っていいくらい、人々の信仰を集めた聖地。
アブラハムはイスラム教(息子:イシュマエル)、ユダヤ教(息子:アイザック)の両方の始祖であり、彼と家族らが埋葬されているマクベラの洞窟は、歴史的に見れば、イェルサレムよりもさらに古く、重層的な歴史の上に存在する場所なのです。
この15年、機会があれば尋ねたいと思ってました。しかし、ヘブロンでは、パレスティナとユダヤが最も先鋭的に衝突を繰り返しており(銃乱射で極右ユダヤ人が礼拝中のイスラム教徒を何十人も虐殺したり⇒その反動で入植地に自爆テロが頻発したり)。
たそがれの聖地マニアとしては、いつか・イツカ・何時か来てやろうと、タイミングを計っていたのです。
で、15年もイスラエルに来てると、仕事をするユダヤ人パートナー以外にも、旧市街のケバブ屋のアニキ(実はヨルダンの柔道王)とか、大学で宗教学と経営学の学士号を持っているのに、職が無くてタクシー運転手やってるスケベオヤジとか、いろんな知り合いが出来るわけです。
で、そのインテリ運転手の彼が「明日は安全で、大丈夫だぞ、行くか?」と連絡してくれたのですね。二つ返事でOKと答えは俺はオオバカかも知れません。
行ってきました。
ただただ圧倒されました。
もう10年くらい誰もお客は来てないんじゃないかという、土産物屋の細い通りを突き抜けてると、そこにあったのは、何の変哲もない小さなモスク。中に入ると、そこにはアブラハムの墓所がぽつんと置いてあるだけ。
しかし、その簡素な場所は、愕くほど濃密な、祈りのオーラで充満していました。言葉の表現能力を超えた力、喜びと悲しみ、そして無限の感謝。人が生きていくうえで「祈り」に込められた数千年のエネルギーの集積。
宗教は、人々に「生きている意味」を、人智を超えた(メタな)視点から与え、それが「救い」へと昇華する。 そのメタな視点を神と言うのなら、今日、自分は確かに、神の時間軸と空間軸に少しだけ触れのでしょう。
Originally Posted 2007年05月08日
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